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反政府デモを撮影していた日本人ジャーナリストが軍隊の発砲によって死亡する事件が起こり、ミャンマーの政治情勢が注目を集めている。マスコミの報道は、アウン・サン・スー・チーさんを象徴とする民主化運動に対して軍事政権が弾圧を加えている、という印象を与えるものになっている。言うなれば、スーチーさん善玉、軍事政権悪玉の構図である。だが、そんなに簡単なものではない。ミャンマーの現状を正確に理解するには、戦前からの歴史を知る必要がある。もっとも、それを詳細に解説するには膨大な紙幅が必要である。ここで述べるのは極めて概略的なものにならざるを得ないことをご承知置き願いたい。
ミャンマー、戦前のビルマはイギリスに支配されていた。その植民地支配は過酷を極めた。王族の男性は皆殺し、女性はインド人兵士に与えるといったことが行われたという事実を挙げるだけで、それがどんなに酷いものだったかは推測できよう。さらにイギリスは、8割のビルマ人に対して2割の中国系やインド系の非ビルマ人などを警官等に採用し、支配する策を取った。このために、ビルマ人の胸の奥底にイギリス人や非ビルマ人に対する深い憎しみが沈潜したことは想像に難くない。
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